ブログを始める第一歩。サーバーの選定方法を解説します。
レンタルサーバーの選び方
ブログサービスの独自ドメインでもよかろうなものですが、サービスごとにいろいろと制約があり、正直使い勝手が悪いものが多いです。
ですので、できれば安心して利用できるレンタルサーバーを借りて、ブログを運営するのがよかろうかと思います。
レンタルサーバーを借りるうえでの留意点は、
- サーバーが速い
- サーバーが安定している(可用性が高い)
- データ領域が大きい
- サービスの継続性
の4点を比較していただければと思います。
サーバーが速い
速いのには2種類あります。まず、「サーバーの処理能力」。次に「サーバーのネットワーク環境」です。
Webサイトの仕組みをざっくり説明しますと、Wordpressの稼働には、少なくとも、Webサービス、データベースサービスの2つのサービスが稼働していなければなりません。
これらのサービスがWebサイトを表示する際に、サーバーが適切な処理能力を持っていないと、画面表示が遅くなります。
ネットワーク環境が貧弱ですと、サーバーの処理能力がいくら高くても、ユーザーの画面表示は遅くなります。
通信環境を明示していないレンタルサーバーは避けるべきです。
画面表示速度はWebサイトに求められる一番の技術要素です。
インターネット黎明期には、1サイト8秒のロード時間がリミットと言われていましたが、今では4秒と言われています。
それを超えるロード時間であれば、ユーザーは記事を読まずにサイトを離れていくということです。
まずレンタルサーバーを選定する条件としては、「サーバーが速いこと」なのです。
サーバーが安定している(可用性が高い)
可用性という聞きなれない単語がでてきましたね。
これはシステム用語で、システムが継続して稼働できる能力のことです。
例えば、「アクセスが集中してもサーバーがダウンしないように負荷分散の仕組みがある」ものは、とても可用性は高いですね。
また、「一部のハードに故障が起きても、代替機器でサービスが継続されるような体制をとっている」ものも可用性が高いと判断できます。
「ディスク構成をRAID10にしている」ところも個人的にはポイントが高いです。
RAIDについての詳細は触れませんが、RAID5といっているところが万が一あれば、そこはやめておいた方がいいです。(私は仕事で痛い目に数度あっています。)
稼働率保証99.99%とあると安心して任せられるレンタルサーバーだと思います。
データ容量が大きい
基本的にブログはテキストベースで一部画像があるくらいなので、容量がそんなに要る訳ではないのですが、大きいに越したことはありません。
一応、ワードプレスは画像を画面サイズに適したものを表示するために、各サイズのものを自動で生成するため、1枚の写真が、実は5枚になって保存されているなんてこともありますが、しょせん写真なので容量はさほど使いません。
動画もサイト内で表示させたいものがあると思いますが、大きな動画はYouTubeなどの動画配信サービスを参照するようにすればよいので、問題ありません。
とはいえ、複数サイトを運営しだすとデータ容量が必要になってきますし、独自メールを使うとなると1アドレスにつき、2GBの程の容量を予約しなければなりません。
容量が足りないと、いざ使うとなったときに大きな制約となってしまいますのでできるだけデータ容量が大きいサービスを選ぶようにしてください。
あんまりカツカツですと、サイトのスピードも遅くなるので注意が必要です。
因みに私は200GBのサービスを契約しています。でも、1サイトあたり10GBくらいしか使用していないので、だいぶ余裕がある状態で使っています。
サービスの継続性
これは信頼できる運営会社であるかということです。
ある日突然、サービス終了しますと言われたら、サーバーの引っ越しをしないといけなくなるのですが、これが結構おおごとです。
DBの移行、Wordpressの移行、ドメインの移管、各種設定の変更などやることがたくさんある上に、どこかでミスがあると、サイト全体が表示されなくなってしまいます。
なのでできるだけ、信頼のある、実績のあるレンタルサーバーの運営会社を選択してください。
追加のポイント
さて、一般的なレンタルサーバーの選びかたを記述しましたが、Wordpressを運用するにあたって、さらに考慮しておいたほうが良いことを解説します。
MySQLの使用について
MySQLのデータベース数に制限がない方が好ましいです。
1つのサイトの運用に1つのMySQLが必要です。
1つのブログしか運用しないと決めているのであれば、1つあればよいですが、複数サイトを運用したいのであれば、DB数に制限がないものを選びましょう。
データのバックアップ
データベースや画像、Wordpressのテーマなど、ブログには様々なデータがあちこちに存在します。
サイトの管理中になにかヘマをやらかしたり、原因不明の動作不能に陥ったりした場合、常日頃から自分でバックアップをとっていればいいのですが、バックアップの取得ミスをしていたり、そもそもバックアップ自体をわすれていたりするケースがままあります。
そんなときに、運営が定期的にバックアップを取ってくれていると安心です。
出来れば1日1回のバックアップを取得しているサービスを選びましょう。
無料独自SSLの発行
SSLとは通信を暗号化するもので、最近の大手レンタルサーバーではたいてい提供しているかとは思います。
GoogleはサイトがSSL認証されていることを薦めている(強制)ので、SEOの観点からも常時SSL化は必須と思ってください。
「Wordpressのサイトを常時SSL化する」を参照してください。
無料のドメイン認証のもので構いません。無料と有料のものがありますが、暗号化ということではセキュリティレベルに違いはありません。
独自ドメインの取得について
ドメインは自分ですきなワードで作ることができます。
既存の単語を組み合わせるのでも、新しい自分だけのキーワードを作るのでもOKです!
ドメインの取得は、格安のサービスがあるにはあるのですが、色々と手続きが面倒なのでレンタルサーバーで一緒に申請するので良いかと思います。
また、独自ドメインをプレゼントするキャンペーンをしているレンタルサーバーもあり、それを利用すると永続的に費用が掛かりませんのでお得です。
注意事項
ドメインは好きなものを使えばいいのですが、何点か注意事項があります。
キーワード
ブログのテーマに沿ったキーワードを設定したほうが、SEOは強くなります。
テニスがテーマのブログのドメイン名を「onsen.com」なんてネーミングするのはオススメできません。
類似ドメイン
ドメイン名の末尾についている、.comや.net、.xyzなどをトップレベルドメインといいますが、種類がたくさんあります。
自分で決めたドメインで、トップドメインだけが違うものが存在している場合は、できるだけ避けましょう。Googleが類似サイトと判断して、インデックスの登録がおくれたりアドセンスの審査に時間がかかったりします。
日本語ドメイン
昔は英字のみしか使えませんでしたが、日本語でのドメイン取得も可能です。
日本語ドメインはブラウザではちゃんと日本語で見えるのですが、システムの内部的には、ピュニコードと言われる文字列に変換されてしまいます。
記事をシェアされた場合のURLが意味不明な文字列になってしまうので、怪しいサイトへのリンクだと思われてしまいます。
終わりに
以上、レンタルサーバーを選定する際のポイント4点+3点を解説しました。
これらを踏まえた上で、料金プランがご自身とマッチする会社を選定頂ければとおもいます。
ただ、言えることは、サーバーの運用には多大なコストが掛かり、少なからずリスクが存在します。過度に利用料金が低いサーバーは、費用逓減のためにどこかでサービスの質が落ちていると思っていただいて結構です。
最後に、筆者がオススメするレンタルサーバーをいくつか紹介します。
- さくらのレンタルサーバー
- エックスサーバー
- LOLIPOP!レンタルサーバー
月額使用料が500円~900円と多少の開きがありますが、Adsenseの広告収入でこれらを賄うには結構、大変です。
少しでも、月額費用を抑えたいのであれば、さくらの、LOLIを選びましょう。
絶対、サーバーの安定性を確保したいのであれば、エックスですね。
ご参考までに、筆者は後者を選択しています。